- 熱帯魚病気リスト -

病名 症状

原因

対策 伝染性
pHショック 魚の泳ぎ方が不規則になったり、身体の色がおかしくなる。 水質のpHや水温が急激に変化したために起こる魚の生理障害。 予防方法は、良く水合わせをすること。起こってしまったら魚を捕りだし、水質を調整し直してから再び水合わせをします。二次感染を防ぐため、原塩を多少入れておきます。
外傷 魚の表面に傷が出来て、内部組織が露出している。 魚同士の喧嘩や流木・器具などに触れて。 魚を隔離して、メチレンブルーなどの色素系殺菌剤を投与します。
白点病 魚の体表に白点が付着したように見える。最近増殖時一時的に消えるが、再び増殖し全身に広がる。 水槽内常駐菌の1種イクチオフチリウスの寄生による。 伝染力が強く、見つけたら即刻隔離する必要があります。隔離したら水温を30〜32度程度まであげ、グリーンFやエルバージュなどの専用薬を投与します。初期症状ならば、5%程度の塩投与でも直せます。
ウーデニウム病 ちょっと黄色みを帯びた粒が全身に付着する。呼吸が異常に荒くなる。 繊毛虫の1種の寄生により発生。 伝染力が強いです。隔離したら水温を30〜32度程度まであげ、メチレンブルーなどの色素系殺菌剤を投与します。塩投与も効果があります。
松かさ病(エロモナス病) 全身の鱗が皮下に溜まった体液のために逆立ってしまい、松かさのように見える。 原因不明。エロモナス菌の感染や水質の悪化が原因ではないかと言われている。 原因不明なので、完治は皆無。発見次第必ず隔離すること。初期症状なら、サルファ剤やエルバージュで直せることもある。
不明
口ぐされ病 幹部が白くなって、口が裂けてしまう。 水質悪化により、フレキシバクター・カラムナリスと言う病原体の感染によって起こる。 治療が難しい病気です。症状がかなり末期の場合処分するしかありません。初期症状の場合、隔離し水温を30〜32度程度にし、エルバージュ等を投与します。
尾ぐされ病 ヒレがバサバサになり、溶けてしまう。 水質悪化により、フレキシバクター・カラムナリスと言う病原体の感染によって起こる。 治療が難しい病気です。症状がかなり末期の場合処分するしかありません。初期症状の場合、隔離し水温を30〜32度程度にし、エルバージュ等を投与します。
水カビ病 魚体のあちこちに、白い綿のようなモノが付着している。 サプロレグニアと言う真菌が、外傷に感染して起こる。 隔離して、10〜15%程度の塩水で治療します。色素系殺菌剤も効果があります。末期の魚は処分した方が伝染を防げます。
穴あき病 魚体に出血班が出てきて、次第に穴が開いてくるように見える。 繊毛虫が、外傷に寄生して起こる。 発見した時点で、治療は不可能だと思います。原因となる外傷を予防することが一番重要でしょう。
ネオン病 身体の色が薄くなり、出血斑が出て、その部分の鱗が逆立っている。 原因不明。ミコバリテリウム属の細菌の感染によるものではないかと言われている。 1匹でも罹ってしまった場合、同じ水槽に泳いでいる小型カラシン・コイ類は全て伝染していると考えて間違いありません。発病した魚の治療は現在治療不可能と言われています。それ以外の魚は、隔離しエルバージュなどを投与して様子を見ます。
極強
気泡病 ヒレに粒状の膨らみができ、それが気泡になって大きくなっていく。 水が極端に古くなると引き起こされる。 初期症状の場合、水換えをするだけで直せる場合もあります。ある程度症状が進んでしまった場合は、隔離してエルバージュやグリーンFで治療します。

ディスカス病 (ディスカスエイズ)

ディスカスやエンゼルフィッシュの体表から白濁した粘液が分泌され、クモの巣が付いたようになっている。 藻菌性の水生菌サプロレグニアが外傷に寄生すると起こる。 pHを5程度まで下げ、水温を32〜34度程度に設定した水にメチレンブルーなどの色素系殺菌剤を投与し2日程度薬浴させます。どんどん水換えを行い、薬液も追加します。
(吸虫性)エラ病 最初は餌食いが悪くなり、その後エラブタが反り返って、エラの中がただれている。 ダクチロギルスなどの吸虫がエラに寄生して起こる。 水温を30度程度に上げた10〜15%の塩水で薬浴させます。色素系殺菌剤の投与も効果があります。
エラめくれ 泳ぐバランスがおかしくなり、エラがめくれてくる。 水流が極端に強すぎたり、水深が浅すぎたりすると起こる。 予防方法としては、水槽内の水流を調整してやることです。発生しても生命に問題はありません。水流の調整などで直ることもあります。または麻酔薬を使い、直接めくれた部分をハサミなどで切り落とすという方法もあります。
ポップアイ(眼球突出症) 魚の眼がだんだん大きくなり、飛び出してしまう。 原因不明。網膜の浸透圧の狂いや、エロモナス菌の感染から起こるのではないかと言われている。 症状の進んでしまった場合、諦めるしかありません。初期の場合、隔離し色素系殺菌剤の投与で直せる場合もあります。
ウオジラミ(チョウ) エラの間などに、3〜5o位の半透明の虫のようなものが付いている。 井戸水などから侵入する寄生虫。 魚が死ぬことはありませんが、2次感染のおそれがあります。発見次第、徹底的に水槽を掃除し、グリーンFなどで薬浴させます。取れるものは、ピンセットで除去してしまいましょう。
イカリムシ 魚の泳ぎが不自然になり、背中などをこすりつける。魚体に7〜10o位の半透明の虫が付いている。 井戸水などから侵入する寄生虫。 魚が死ぬことはありませんが、2次感染のおそれがあります。発見次第、徹底的に水槽を掃除し、グリーンFなどで薬浴させます。取れるものは、ピンセットで除去してしまいましょう。
背こけ病 魚が痩せはじめ、背中の肉が落ち、動きが緩慢になる。 内臓疾患によるもの。 内臓関係の病気ですから、とにかく魚の体力を取り戻すことが重要になります。水換えをこまめに行って水質を維持し、栄養価の高い餌を与えてあげましょう。
サイクロキューター 食欲をなくして底で動かなくなり、鱗に出血斑のようなものが出てくる。 繊毛虫サイクロキューターが寄生して起こる。 白点病と同様の治療法で直せます。隔離したら水温を30〜32度程度まであげ、グリーンFやエルバージュなどの専用薬を投与します。初期症状ならば、5%程度の塩投与でも直せます。
ヒドラ・ミズミミズ 半透明で3〜7本の触手を持つ生き物(ヒドラ)や、半透明のミミズのような生き物(ミズミミズ)が水槽内に発生する。 飼育水が古くなると発生することがある。 数が少ない場合、ピンセットで取り除きます。大量発生してしまった場合、水槽を徹底的に掃除します。魚に影響はありませんが、水質悪化の原因となるのでこまめに水換えをしましょう。
ベルベット病 魚の頭部や背中の鱗の間に、黄色い粒々が付着している。 濾過能力が低下していたり、水換えを怠ると発生する。 隔離して、水温30度、0.5〜1%程度の塩水で治療します。色素系殺菌剤も効果があります。
ベリースライダー 正常に泳ぐことが出来ず、常に水底を這うように泳いでいる。 稚魚が孵化する際、水質に変化があったり、孵化期間がずれたりすると発生する。 この病気に罹ってしまった魚は、餌も食べられず生殖活動も出来なくなります。先天的なので治療方法もありません。可愛そうですが、発見次第処分するしかありません。
白雲病 ヒレの先やエラなどに白い綿のようなものが付いている。バランスを取れなくなり逆さに泳ぎ始める。 重金属や塩素濃度が極端に高いと発生する。 隔離して、10〜15%程度の塩水で治療します。色素系殺菌剤も効果があります。末期の魚は処分した方が伝染を防げます。
トリコディナ病 食欲をなくして、いじけたようになる。全身を薄い皮膜がオブラートを張り付けたように覆う。 トリコディナ原虫が体表に寄生して起こる。 恐らく、最も進行の早い病気です。早いケースで5〜6時間、遅くても1〜2日の間に死んでしまいます。症状がはっきりと現れたときは既に手遅れです。初期の場合、薄い膜を取り除き、エルバージュと表皮保護材(アクアセイフなど)を混ぜたものを直接患部に塗ります。その後、水温30〜32度のエルバージュを入れた水槽で薬浴させます。
極強
リムフォスティス病 魚体に白点が付いたように見える。徐々に粒が大きくなっていく。 外傷が腐食すると起こる。 主に海水魚が罹る病気です。エルバージュと表皮保護材(アクアセイフなど)を混ぜたものを直接患部に塗ります。その後、水温30〜32度のエルバージュを入れた水槽で薬浴させます。この病気も、原因となる外傷を防ぐことが重要となります。
ビブリオ病 各ヒレが白く濁り、綿のようなものが付いている。鱗が数枚立ち上がり、周囲に出血斑が出てきます。 ビブリオ属細菌の感染によって引き起こされる。 感染経路がまちまちで、予防する方法はありません。また、治療方法もないため、発病した魚は速やかに処分する必要があります。
極強